小学校の頃、植木屋さんの女の子がいて、よく温室に連れていってもらった。中は冬でもポカポカと暖かく、誘って貰うのが楽しみだった。その温室の横に沢山のグミの木が植えてあって、赤い実をみんなで食べた。物のない時代だったので、その甘酸っぱい味が美味しくて、今でも思い出す。
そのグミの木が、今はお隣の庭にあり、特徴のあるラッパ状の花を4-5月に付けている。実際にはラッパ状のものは花弁ではなく、筒状の萼の先端が4裂しているのである。アキグミ、ナツグミ、トウグミ、ダイオウグミ等は春に花を付けるが、互いの区別が難しい。写真のものはトウグミである。<br>
ナツグミとトウグミは6月頃赤く熟した実を付けるが、アキグミは10-11月に赤く熟す。ナツグミ、アキグミは甘酸っぱくて美味しい。ダイオウグミはビックリグミとも呼ばれ、トウグミの一種であるが大きな実を付ける。
学名はElaeagnus umbellata(アキグミ)、Elaeagnus multiflora form. orbiculata(マツグミ)、Elaeagnus multiflora var. hortensis(トウグミ)、Elaeagnus multiflora cv.Gigantea(ダイオウグミ)で、いずれもグミ科グミ属である。