ヒマラヤの名を冠するものは多い。最もよく知られているのはヒマラヤスギ(ヒマラヤシーダー)であるが、「木々の移ろい」にもヒマラヤザクラ、ヒマラヤゴヨウ、ヒマラヤトキワサンザシなどを掲載している。ヒマラヤ地方は日本の沖縄県にあたる緯度であるが山地なので、温帯から寒帯に至る多様な植生を持つ。そのため、日本でも十分に育つ木々が多い。
京大農学部植物園の入口に10mほどのヒマラヤトウヒが立っている。枝が枝垂れていて、「枝垂れ松」の風情である。松ぼっくりは結構長くて大きい。葉をとって綺麗に切ると断面が四角になっているのがわかる。
学名はPicea smithiana Boiss.で、マツ科トウヒ属である。別名をモリンダトウヒともいう。ヒマラヤ原産で、日本でも多くの植物園に植栽されている。