todomatu

季節の木

「エゾマツ・トドマツ」と並び称されることが多いが、エゾマツがトウヒ属であるのに対して、トドマツはモミ属である。モミ属の典型は北海道ではトドマツ、本州以南ではモミで、棲み分けている。どちらも葉先が鋭くなく、トドマツではむしろ窪んでいるのが特徴である。
トドマツは別名アカトドマツとも呼ばれ、樹皮の色が灰褐色であるが、写真のもののように地衣類が着生して灰白色になるものもある。花は6月に開花し、雄花は紅色で、球果は秋に成熟して黒褐色になる。
同じマツ科モミ属の木でシラビソ、オオシラビソは花や球果がそっくりであるが、これらは北海道には育たない。前者は福島県から紀伊半島、後者は青森県から中部山岳地方まで分布する。葉の長さを見ると、これらはトドマツに比べて短く、密に付いている印象を受ける。
学名は、Abies sachalinensisで、マツ科モミ属の常緑高木である。sachalinensisはもちろん、サハリンから来たという意味。

礼文島の香深-礼文林道間で写す(2008.6.5)

雄花

雌花

葉はシラビソやオオシラビソ、他のモミ属の木に比べて長い

六甲高山植物園で写す。背は高いが、側枝が切られていて可哀相。(2009.5.26)

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