タラヨウの実はまだ緑だが、大きさは立派に秋の実である。これから10月に向かって徐々に赤く綺麗になっていく。モチノキ科の木は、クロガネモチやウメモドキ、ナナメノキやヒイラギモチなど、花よりも赤い実が晩秋から冬の季節に彩りを与えてくれる。
タラヨウは、雌雄異株で、4月下旬から5月初旬にかけてそれぞれ小さな雌花と雄花を一杯に付ける。写真のものは京都府立植物園で写した雄花である。
タラヨウの特徴は何といってもその葉である。長さ10-18cmもある肉厚の大きな葉の裏に字を書くと、黒く浮き出てよく読める。植物園などで、タラヨウの木の葉を裏返して見ると、沢山の落書きがしてある。昔は葉書代わりに使ったと言われる。
学名はIlex latifoliaで、モチノキ科モチノキ属である。latifoliaは「廣い葉」の意味。
加藤さんからのタラヨウの葉便り
タラヨウの雄花-4月下旬