我家の山椒は花がつかないので、これまで若葉を吸い物に入れるだけだったが、京大理学部植物園で花を見つけた。黄色のなかなか可愛い集合花である。通常雄しべは5個であるが、6個のものも見られる。雌蘂は退化しており、この木は雄木である。雌花では子房が2つある。幹には鋭い棘が対生して付いている。よく似たイヌザンショウのトゲが互生しているのと対照的である。
庭に植える木は1mほどに剪定されるが、山地に自生する物は3m以上の大きさに育つ。落葉樹で、晩秋の黄葉もよい。葉は奇数羽状複葉で、縁は波立つように鈍鋸歯が付いている。葉には油点があり、家庭で良くするように、手のひらの上でパンと叩くと油点から良い芳香が薫ってくる。
学名はZanthoxylum piperitumで、ミカン科サンショウ属である。
雄花
対生しているトゲも見える
葉の小葉は5-10対程度ある
山地に生える野生のサンショウ(9月、実が付いている)
葉の落ちた冬のサンショウの木では対生のトゲが目立つ