梅本さんからの、西表島の第3弾は、極めつけの「サキシマスオウノキ」です。巨樹の方でも紹介しましたが、板根のい発達が特徴で、国内では南西諸島でしか見られません。以下は梅本さんによる解説です。
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この西表島・古見のサキシマスオウノキ群落は、1978年3月22日に国の天然記念物に指定されています。
西表でもそうですが、ヤエヤマヒルギ等のマングローブの後方に通常生えています。樹高5-15mの常緑高木。
学名 : Heritiera littoralis Dryand.
科名 : あおぎり科
分布 : 熱帯アジア、ポリネシア、熱帯アフリカ、八重山諸島、沖縄本島など。
この樹木の特徴は、なんと云っても「板根」にある。この、蛇がのたうった様な特殊な形態は、地下に殆ど根を張っていないという性質から来るもの。つまり、地上部の板根で、樹幹を支持している訳です。(注:写真の根も、高さ 1.5m以上あります。)
名前の由来は、沖縄の先島(サキシマ)、黒味を帯びた紅色染料がとれる木の意(スオウ・蘇芳)から来ているらしい。この板根は、やはり船の舵などに利用されていたそうである。
もう一つ、特筆すべき事に、その種子の話がある。サキシマスオウノキの種は、堅果(殻果)であるから、鳥類は食べる事が難しい。しかし、果肉が繊維質になっており、空気を含んで水に浮きます。故に、ヤシの様に漂流して、分布を広げる訳です。こう云うものを、「水散布種子」と呼びます。私より、遥かに利口ですネ・・・ ^^;
尚、漂着した場所は、秋田県にまで及ぶそうです。
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サキシマスオウノキの枝とアビス