玉田さんから届いた小笠原の10月の花はシマイスノキである。玉田さんのメールによると、「シマイスノキは小笠原の「乾性低木林」の代表的な木ですが、花以外は特徴に乏しい木です。小笠原の固有生物の多くは、名前に「オガサワラ」か「ムニン」がついており、「シマ」がつくものは大抵広分布のものです。この植物はこういった意味では、例外的に固有種です。」とある。
風の強い傾斜地などに生えることが多く、写真のように2m程度の低木常緑樹である。花の後はマメよりやや大きめの実が付き翌春以降に熟す。よく見る虫えいの多いイスノキと同様の赤い花が咲くが、葉が分厚く、丸味が強いように見える。本州では、イスノキの花は3-4月に咲く。
学名はDistylium lepidotumで、マンサク科イスノキ属である。小笠原の固有種。