「庭に一もとナツメの木、弾丸跡も著るく...」などというと、100歳を越えているのかと間違われる。日露戦争の時の乃木将軍の「水師営の会見」の歌である。何故こんな歌を知っているかというと、戦後の本の無い時代に父の形見の軍歌集を読んでいたからである。
そんなこともあって、一度ナツメの木の花をみたいと永らく思っていた。先月、豊中の都市緑化植物園でナツメの木を見つけたときは正直嬉しかった。ただ、木の幹は予想に反して荒々しく、とても姿形の良い木とは言えなかった。6月になったら忘れずに花を見に来ようと思っていたので、無理に時間を作って出かけた。花もまた予想に反して小さく、ニシキギの花を連想させた。しかし、黄色はずっと鮮やかで、星のような形もはっきりしており、離れて見ると趣がある。
葉の葉脈の形が印象的で、この特徴を憶えておくと同定しやすそうである。花の盛りは6月である。ナツメの実は秋に赤く熟し、食用となる。
学名はZiziphus jujubaで、クロウメモドキ科ナツメ属である。中国北部原産の落葉小高木。
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ちゆきさんからナツメの実の写真が届いた。7月9日の撮影である(2005)。
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同窓のTossyさんからナツメの若い実と、色付いたものの写真を頂いた(2007)。
ナツメの実。ちゆきさん(2005.7.9)
花と緑の実が共存している。(tossyさん、2005.7.16)
月も終わりになると、かなり色付いてくる。(tossyさん、2005.9.27)