インドのバンガロールで写したこの木を、地元の人はGasagasa treeと呼んでいたが、本当の名前が永らく解らなかった。最近になって山東さんから次のようなお便りを頂いた。
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…「Gasagasa tree」として掲載されている植物の正体に心当たりがあるのでお知らせします。私は研究の都合でよくタイやインドネシアによく出かけるのですが、その際にもよくあちこちで目にします。
正体は、シナノキ科の「Muntingia calabura」です。日本名では、「ナンヨウザクラ」と呼ばれています。
ムクノキに似た葉、サクラのような花から私も長い間謎でした。東南アジアではこの実を果物として食べるところもあります。果実の中には種がたくさんあることからも、サクラの仲間ではないことがわかります。
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ナンヨウザクラの実は、サクランボのような外見であるが、中の種が多くて果肉を食べるのが難しい。熱帯アメリカ原産の常緑高木で、インドや東南アジアでは街路に日陰を作るためによく植えられる。
ナンヨウザクラと呼ばれている木がもう一つある。中央アメリカ原産の、トウダイグサ科の常緑低木で、学名はJatropha integerrima、和名はインドザクラである。よく目立つピンクの可愛い花を付けるので、観賞用に植えられる。