もうケヤキの花はすっかり終わって、街路の路面に茶色の粉のような雄しべがつもっている。昔は、どうしてこんな茶色のゴミが出るのかと思っていた。ケヤキの変種の「メケヤキ」はケヤキの花が終わる頃に咲くようだ。京都府立植物園で、ケヤキに似た木が花を付けているので近づいたら、初めてみる木であった。ケヤキと違って、葉の両面に毛があるとのことである。
ケヤキの若葉は美しい。色といい、葉の微妙な切れ込みと言い、自然の造形にほれぼれしてしまう。この若葉は、5月にかけてずんずんと大きく、逞しくなっていく。色も次第に濃い緑に変わる。日々変わる木の色を見ていて、飽きない季節である。
学名はZelkova serrata var. stipulaceaで、ニレ科ケヤキ属です。