マメガキ(豆柿)-(1999.6.12、2000.1.18、2004.10.3(野坂さん)、2009.5.26)

季節の木

六甲山の南東に位置する甲山周辺は「甲山公園」として整備され、自然の木々や鳥たちを観察することが出来る素敵な場所である。昔の殺風景な甲山を連想して行った私はすっかり驚いてしまった。この甲山で、マメガキの雄木が小さな花を付けていた。
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マメガキの綺麗な写真を野坂さんから送って頂いた。マメガキは雌雄異株で、写真のものは雌花が咲いている。季節を追って、柿の熟していくのが解る。柿の花は種類によって付き方が異なり、富有柿や西村早生のようにヤマガキの改良で出来た食用の柿は雌雄同株であるが、富有柿は雌花しか付けず、西村早生は雄花も付ける。これに対してマメガキは雌雄異株である。一般に雄花は萼がほとんど無く、雌花は萼が大きい。
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中山道の大湫宿に杉の巨木を写しに行ったときに、脇本陣の入り口にマメガキの木があるのを見つけた。葉のすっかり落ちた木に熟した実が一杯に付いていた。
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理学部植物園の暗い木陰を歩いていて、何かちらっとゴミのようなピンクが目に入ってきた。枝をたぐってよく見ると、そこには小さなスズランのような花が咲いていた。「豆柿」とはいえ、こんな小さな花から1-2cmの実が出来るのかと感心した。暗いのと小さいのとで、写真の方はさっぱりだったが、珍しい花を見た。
中国が原産で、柿渋を採るためによく植えられる。雌雄異株で6月に花を付ける。
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学名はDiospyros lotusで、カキノキ科カキノキ属である。別名をシナノガキという。中国原産。

基部の花は枯れて紫になっている。

9月の青い実。

赤くなった10月の実。

熟し切った1月の実。

甲山公園で見た雄木の花(2009.5.26)

「葉柄が短く、葉の裏に軟毛がある」ので、リュウキュウマメガキでなくマメガキと同定した

雄花-萼がほとんど無い。これはリュウキュウマメガキと思われる。

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