コバノトベラ-(2004.8.30、玉田さん)

東京都の臨時職員として、小笠原の自然保護に赴いた玉田君から、はじめての小笠原の植物の写真が届いた。「専門家に教えていただいた、コバノトベラの写真を送ります。小笠原の固有種で4本しか確認されていない、希少な木です。」とある。
小笠原父島のコバノトベラは、環境省レッドリストのトップにあげられる木の一つで、昨年末に島を襲った台風21号の被害を受けて現在父島には4個体しか残っていないと言われる。小石川植物園で植え戻し事業を行っているが、今のところうまくいっていない。
小笠原のトベラの固有種として、シロトベラ、オオミトベラ、コバノトベラ、ハハジマトベラの4種がある。遠い過去に鳥がトベラの種子を持ち込み、これが生育地の環境に応じて適応分化したものと考えられている。雌雄異株で、4月頃乳白-淡黄色の花を開き、秋には写真のような実を付ける。
学名はPittosporum parvifoliumで、トベラ科トベラ属である。

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