お釈迦様に関わる木として、ボダイジュ・ムユウジュ・シャラノキの3種があり、仏教三大聖樹と言われる。
インドボダイジュはお釈迦様が49日間の思惟の後、その下で悟りを開いた木であるとされており、インドのブッダガヤに植えられている。ガジュマルやアコウのように気根をおろして大きくなるクワ科の木で、熱帯地方では巨大な木に育って大きな木陰をつくる。写真のものはその木であるが、まだ小さい。ベンガルボダイジュと呼ばれるものは、さらに大きくなる。「巨樹探訪」の世界の部に載せてある「Great banyan tree」がそれである。
日本でボダイジュと呼ばれているのはLindenbaum(ヨーロッパシナノキ)で、「泉に沿いて茂る菩提樹...」の歌で有名である。ドイツのベルリンにはLindenbaumの立派な並木がある。中国の寺院でインドボダイジュに似たこの木を代わりに植えたのが、日本にも伝わり、お寺の庭に植えられるようになった。日本に原生するものは、オオバボダイジュやjaponicaの名が付いたシナノキである。
インドボダイジュの学名はFicus religiosaで、クワ科に属する。