ヒカゲヘゴ-(2004.1.25、中島さん)

シダ類のなかに木性シダと呼ばれる一群がある。数メートルの高さに育って、幹が木質化する。樹木の仲間に入れるのかどうか、人によって違うかも知れない。中島さんに送ってもらった「ヒカゲヘゴ」は琉球地方に育つ典型的な木性シダである。小笠原方面では「マルハチ」と言う類似のシダがある。以下は、中島さんのお便りの一部である。
「本日は、ヒカゲヘゴを、お送りいたします。私が、初めて石垣島を訪れたときに、目に入った植物です。古代からのDNAを今日に伝える現物として、ロマンを駆り立ててくれます。ジェラシックパークを連想する、私の好きな植物の一つです。ヒカゲヘゴは、北部(ヤンバル)の地質を好むようです。」
ジャングルというと、やはり主役はアコウやガジュマルのような長い気根を垂らす樹木と巨大シダであろう。これらの植物の茂る亜熱帯・熱帯林を持つ南西諸島と、亜寒帯の針葉樹林帯を併せ持つ日本は、森の豊かな国である。この、怖そうなヒカゲヘゴも、その若い芽は食用にすることができる。
学名はCyathea lepiferaで、ヘゴ科ヘゴ属である。

高く伸びたヒカゲヘゴ

ヒカゲヘゴの森

葉の基部、着生(寄生)植物が見える

ヒカゲヘゴの新芽と葉痕の美しい幹

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