ロウバイが終わると、京大農学部植物園はしばし春の足音が止んだように静かになる。でも、良く目を凝らすと、枯れ葉の間に満作がびっしり咲いていたり、ハシバミやヤシャブシの懸垂花序があるのに気付く。
茶色く堅かったハシバミの蕾が、緑っぽくなっていると思ったら、懸垂花序から黄色い雄しべがいっぱい顔を出し、その上には見落としそうな赤い小さな雌花が付いていた。この小さな花が初夏にはけっこう大きな実になるはずである。
学名は、Corylus heterophylla var. thunbergiiで、ハシバミ科ハシバミ属である。Corylusの英語名はHazel。
赤いのは雌花
雄花の雄しべが覗いている