チロリアンランプの方が通りがよいかも知れない。植木屋さんで売っているときには、大抵チロリアンランプと書いてある。和名はウキツリボクである。魚を釣らずに「浮き」ばかり釣っている私にはその方が現実感がある。
大学時代の友人の松村さんが、散歩をしていて、この季節に咲いている数少ない花の写真を送ってくれた。彼のメールである。
「チロリアンランプはアオイ科のつる性低木で、ブラジル原産とのことです。亜熱帯性ですが耐寒性があり、ここ川西の山手でも何軒かの家で地植えにされフェンスですくすく育っています。ランプを思わせる花が愛らしいですね。傾斜地の高いフェンスに掛かっているのを写したので花そのものの接写がもうひとつでした。」
亜熱帯性で、春から秋と花期の長い花であるが、冬でも10度以上の気温があれば花を開く。比較的管理のし易い蔓性の常緑低木といえる。実はこの花は、5年ほど前、京都でも写したことがある。その頃は、あまり普及していなくて、外来園芸品種だからと載せないでいたが、今やあちこちのお宅で見るようになった。
学名はAbutilon megapotamicumで、アオイ科イチビ属である。アブチロンの仲間では、この品種は耐寒性がよく、関東以西の暖地では越冬し、花を付けることもある。