俗に平戸ツツジといわれる品種群の中でも、最も多く植えられているもので、大輪の鮮やかな花を付ける。5月の若葉や空の色にピッタリの鮮やかな色合いが好まれて広がったのだろう。原産地は不明である。平戸ツツジと呼ばれる品種はオオムラサキを始め、薄紅色の花の中央が赤くに色づいた可憐なアケボノ、白い花弁の中に紅の絞りが入ったシロシボリなど多様である。長崎県の平戸には昔から多くの外来品種が移入されて、多様な園芸交配種が誕生したものと考えられる。
オオムラサキの花の蜜は甘く、花を摘んで萼の方から吸うと口に蜜の甘さが広がる。幼い頃こうして楽しんだ事を思い出す人が多いだろう。
オオムラサキの学名はRhododendron pulchrumで、ツツジ科ツツジ属である。pulchrumは美しいの意味。
アケボノ