栂池高原自然園は高山植物の宝庫である。ゴンドラに乗ると、手軽に1800mの高原に到達でき、散策を楽しむことができる。木道を歩くという制限はあるが、道のすぐ近くまで多種類の高山植物が咲き乱れている。カメラを手にして歩くと、コース案内の2倍以上の時間がかかってしまうが、新しい木や花を見付けるのが楽しい。途中に風穴と呼ばれる場所があり、この近くには特に植物の種類が多いように思われる。ここでコヨウラクツツジに出会った。初めはスノキと思っていたが、花が小さく、コヨウラクツツジであった。このツツジは四国の山と関西以北に分布するが、ヨウラクツツジは九州に分布し、ウラジロヨウラクツツジは中部地方以北に分布する。後ろの2種は長い釣鐘型であるが、コヨウラクツツジは短い釣鐘である。
学名はMenziesia pentandraで、ツツジ科ヨウラクツツジ属の落葉低木である。四国、近畿以北の本州に分布する。