房総半島の内陸は、シイやカシを中心とする典型的な照葉樹林が拡がっている。その千葉県の自然林を再現した生態園が千葉市の県立中央博物館にあり、初めて訪れた。西日本では樫の木というと、アラカシ、ウバメガシが多いが、アカガシに出会うことが少ない。これに対して、房総を含む関東ではアカガシが多く、今回少し写真を撮ることが出来た。
アカガシの大きな特徴は、葉が全縁であることだといえる。他のカシと同じように、葉は厚く表面が光っている。照葉樹林と言われる所以である。材が赤みがかっているのでアカガシと言われるが、樹皮も少し赤いと言えるかもしれない。4-5月に黄色い雄花序を下垂し、その上部に雌花が付く。堅果は翌年の秋にドングリとなり、食用にも出来る。殻斗は環状の模様を持っている。
学名は、Quercus acutaで、ブナ科コナラ属の常緑高木である。本州宮城県以西に分布する。