8月初旬に北アルプスの爺ヶ岳に登られた田窪さんが、白馬五竜の麓に立つ五竜エスカルプラザの前で撮られたクマシデの写真を送ってくれた。シデと名の付くクマシデ属の木にはサワシバ(サワシデ)、アカシデ、イヌシデ、サワシデなどがある。四手は紙垂とも書き、玉串のサカキに付ける短冊状の白紙である(写真1枚目の左下)。垂れ下がる果穂がこの四手に似ているところから...シデと呼ぶのではないかと推測されている。これらのシデ類の中で、クマシデは最も大きい果穂を付ける。
葉脈の切れが深く、縁の鋸歯が揃っているので若葉が美しいのもクマシデ属の特徴である。中でもクマシデとサワシバが美しい。花は4月頃、葉の展開と同時に咲く。雄花は長く下垂し、小さな雌花は本年枝の先端に付く。
学名はCarpinus japonicaで、カバノキ科クマシデ属の落葉高木である。 本州、四国、九州に分布する。
田窪さんの写した8月のクマシデ
5月のクマシデの若葉
4月、クマシデの雄花
4月、クマシデの樹皮