以前自生するハグマノキの写真を送っていただいたハンガリー在住の高谷さんから、ハンガリーの春を象徴する2種類の花を送っていただいた。同定が定かでなかったので、梅本さんに伺ったところ、直ぐに答えが返ってきた。「西洋サンザシ、 Crataegus laevigata、(メイフラワー Mayflower)、美しい緋色の八重咲きの花。よく街路樹やシンボルツリーなどに利用されます。画像のものは、其の中でも、特に緋色の強い品種のようですね。」
既に、セイヨウサンザシの実は掲載してあり、そこに白い花もあるが、こんなに鮮やかな紅色の花を想像していなかったので解らなかった。よく見ると、これまで自分で撮った写真の中にも同じ花が入っていた。また、時を同じくして、東京の澁川さんからも百花園の花が届いた。
Crataegus laevigateに、C. oxyacantha、C. monogynaなどを加えて、セイヨウサンザシと呼んでいるが、Weissdornという白い品種や、Paul’s Scarletという紅色の品種まで様々である。梅本さんによれば、送っていただいた物は、Crataegus laevigate Paul’s Scarlet(Crataegus oxyacantha var. pauliiと同じ)という品種である。この品種は「ベニバナサンザシ」とも呼ばれているが、日本でよく見られるアカバナサンザシはやや色が薄いようである。
学名はCrataegus laevigateで、バラ科サンザシ属である。英語の一般名はHawthornで、ヨーロッパ中南部でよく見られる落葉樹である。
高谷さん撮影のハンガリーのセイヨウサンザシ(2005.5.16)
京都市内で撮影(2000.5.13)
東京の百花園にあるベニバナサンザシ(=アカバナサンザシ)の大きな木-澁川さん(2000.5.7)
少し違う種類のアカバナセイヨウサンザシ、都市緑化植物園。
Paul’s Scarlet 日本で普及しているアカバナサンザシはピンク系(梅本さん撮影)