ハマイヌビワは、本州のホソバイヌビワなどと似ているが、葉を、主脈の部分で折り返してみると、左右が重ならず、左右不同であるのが特徴の一つである。沖縄地方の海岸沿いでよく見られ、方言では「アチネーク」と呼ばれている。イチジクと同じで、幹を切ると白い樹液が出る。
同じクワ科のガジュマルやアコウに似て、気根を出すこともある。花は花嚢(かのう)として、葉腋から直接出る。この点もガジュマルやアコウと同様である。5月頃に付いた花嚢は秋には赤く熟す。
学名はFicus virgataで、クワ科イチジク属である。沖縄以南に広く分布する。