あちこちで、生臭い匂いを感じて、ふと見ると生け垣に白い花が咲いている。いま、ネズミモチの花が盛りである。花は近くで見ると,なかなか可愛くて、2本の雄蕊に守られるようにして、白い小さな雌しべが見える。
秋には黒紫の実を一杯に付ける。この実がネズミの糞に似ているので
ネズミモチというのだそうであるが(若い人はネズミの糞など知らないだろう)。実もなかなか良い色で可愛いと私は思う。水分があって、火事の延焼を防ぐので生け垣に愛用されると聞いたことがある。
明治に中国から渡来した「トウネズミモチ」は、やや葉が大きく葉脈が透けて見える。実もネズミモチより多く付く。
学名はLigustrum japonicumで、モクセイ科イボタノキ属である。