大学への途中にナツツバキの美しい家がある。このお宅は花を咲かせるのが上手で、以前は藤とハコネウツギがが美しかった。改築されたときにこれらに代わって、ナツツバキとツバキがこの家のシンボルツリーとなった。その木が今、梅雨の合間に美しい花を見せてくれる。
この辺りでは、寺町の新島記念会館の前にもナツツバキが数本植えられていて、風情がある。また、京都で知られた「沙羅の木」の名所として妙心寺東林院がある。ここには樹齢300年といわれるナツツバキがあるが、お茶付きで1300円の入院料?は高い。ナツツバキ一本でこの時期に1年分の収入を稼ぐのであろう。ちなみに、仏教の三大聖樹の一つ「沙羅双樹」はこの木ではない。
ナツツバキに初めて気付いたのは、昔、東京で緑を求めて公園巡りをして猿江恩賜公園に出かけたときである。夏なのに椿が咲いているので不思議に思った記憶がある。樹皮に特徴があり、サルスベリのように薄くはがれて斑になる。6ー7月に白い花をつける。別名をシャラノキともいうので、インドの沙羅の木と間違われる。なつつばき科に属する木として「ヒメシャラ」、「ヒコサンヒメシャラ」、「トウゴクヒメシャラ」などがある。
学名Stewartia pseudo-camelliaで、ツバキ科ナツツバキ属である。
京都妙心寺東林院の沙羅の木