京都植物園の生態園でひっそり咲いているのを見かけた。もう少しで見落とすほど目立たない咲き方だったが、マクロで見ると、驚くほど複雑で優雅な形をしている。花の形の多様さを改めて思い知らされる。
キク科に属する落葉小高木である。キク科は1000種ほどあるがほとんどは草で木は少ない。福島県以西の山野に広く見られ、高野山ではこの木の枝を束ねて箒の代わりに用いたと言うことから高野箒と呼ばれる。写真のものは、葉が長い近縁種であるが、「コウヤボウキ」は花が枝の先端につくのにたいして、「ナガバノコウヤボウキ」は前年枝の束生する葉の中央に付く。
花は8-9月に咲き、10個程度の筒状花が集合している。
学名はPertya glabrescensで、キク科コウヤボウキ属である。