カラタチバナ(唐橘)-(2003.11.23(田中さん)、2009.7.12(よしゆきさん))

田中さんが東京の向島百花園で撮られたカラタチバナである。赤い実が美しい。同じヤブコウジ科のマンリョウと比べて、実の大きさや付き方が大人しいので、「百両」というあだ名がある。ちなみにヤブコウジは「十両」とあだ名される。よく似たセンリョウだけはヤブコウジ科ではなく、センリョウ科である。実は同じように見えるが、花を見ると、全く異なることがよく分かる。
カラタチバナは、70cm程度以下の常緑の小低木で、7月に淡黄色の花を付ける。花柄のピンクが目立つ。茎はマンリョウと同じく直立するが、マンリョウのように上部で枝分かれすることはない。
学名はArdisia crispaで、ヤブコウジ科ヤブコウジ属である。茨城県以西の日本、中国、台湾に分布する。
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いつも不足している花や実の写真を送って、木々の移ろいに貴重な補充をして下さる「よしゆきさん」が、カラタチバナの花や部位の写真を送って下さった。野山で木々を探される苦労(楽しみ?)がメールから読みとれる。「カラタチバナは目立たないのか、少ないのか、今年の春にやっと2本に出会いました。その2本も、実を写し花を写したあとで、今年の秋に見たら、刈られてしまっていました。山際は人の手で管理される場所なのでしょうがないですね。また何処かで見つけたいものです。」貴重な野生の写真である。(2009.11.26)

カラタチバナの7月の花(よしゆきさん撮影、2009.7)

カラタチバナの葉とその細部-不明瞭な波状の鋸歯(よしゆきさん撮影、2009.7)

葉の裏面

木の全体

2003年に頂いた田中さんの写真。赤い実が美しい。

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