日本で見られるブナは、ブナ(白ブナ)とイヌブナ(黒ブナ)の2種である。名の通り幹の色が異なるほか、葉の形も少し違って、イヌブナの方がスマートである。どちらも5月頃に雄花序を下垂させる。木材としては日本では重宝されず、木偏に無いという字を書いて、ブナと読ませるほど見捨てられてきたが、近年は自然保護の象徴として見直されている。
京大農学部植物園には、ブナとイヌブナが並べて植えてあって、どちらも15m以上に育っている。大きいのはよいのだが、花が高いところに咲いていて写真を写すのは容易でない。今年は少し低いところに咲いたイヌブナの花を、それでも苦労してやっと写すことが出来た。私にとっては貴重な映像である。
学名がFagus japonica「日本のブナ」と付けられている、ブナ科ブナ属の落葉高木である。
11月のイヌブナの黄葉