カエデ科の木の葉というと、子供の可愛い手のような葉を想像するが、そうでないものもある。典型的なのがチドリノキで、まるでサワシバの葉のようである。ミツデカエデやメグスリノキは葉が3枚一組であるので、葉の切れ間が大きくなって分かれたものと思えば紅葉の葉のイメージから連想できるが、チドリノキは葉が対生しており、解釈が付かない。けれど、春の花や実、そして紅葉を見ると、やはりカエデである、と納得する。
この木も京都府立植物園で写したが、花が高く近寄れなかった。チドリノキは雌雄異株で、この木は雄花を咲かせている雄の木である。実の形が千鳥に似ているところからチドリノキと呼ばれる。
学名がAcer carpinifoliumで、カエデ科カエデ属の落葉高木である。別名を「ヤマシバカエデ」と言う。
春4月、チドリノキの花
チドリノキの翼果と葉
枯れ残った翼果
黄葉したチドリノキの葉
葉の裏の葉脈が美しい
木の年齢によって、幹の感じも変わる