昨年に京都植物園で時機を失したアオモジの花を、今年は何とか写すことが出来た。とはいえ、花が若干黒ずんでいるのが残念である。蕾の期間は長いが、咲くとすぐに駄目になってしまう。花が写しにくい木の一つである。
2005年に京都植物園に行くと、木がすっかり大きくなって、花は上の方にしか付いていなかった。近江富士花緑公園で写したものは、若木だが花を沢山付けていた。花の形からこちらは恐らく雌株であろう。
クスノキ科の木の中では、もっとも早く、3-4月に花を咲かせる。クロモジと同じ落葉低木で、木の香りがよいことから、爪楊枝などの細工に使われてきた。クロモジ、アオモジとも同じ時期に花を付けるが、クロモジが葉と同時に花を付けるのに対して、アオモジでは花の方が早い。
学名はLitsea cubeba (Lour.) Pers. で、クスノキ科クロモジ属の落葉小高木である。もともと「日本の樹木」(山と渓谷社)中の学名Lindera citriodoraを記していましたが、和泉市の平野さんから学名の訂正を頂きました。Litsea cubeba (Lour.) Pers. の方が標準的なようです。有り難うございました。
近江富士花緑公園で(2005.4.6)
雌花のようである
京都府立植物園で(2001.3.24)
若い幹の色は青みがかっている。花は雄花のようである。