いつも木の各部分の完全写真を送って下さる「よしゆきさん」から6月にマツブサの写真を送っていただいていた。その掲載がすっかり遅れてしまった。先月末に改訂したあと、よしゆきさんからの画像がないはずがないと思って探したら、素敵なマツブサの画像が奥の方に隠れていました。済みません。
マツブサはモクレン科の木であるが、チョウセンゴミシなどと同じく、とても小さな花をつける。植物園でもお目にかかったことが無く、山を歩いてめざとく見付けられるよしゆきさんならではの写真である。よしゆきさんのメールには
「やっとマツブサの花に出会えました。2007年にマツブサに初めて出会ったものの、まだ蕾でした。それから2年、葉や冬芽には出会えましたが、花や実がついたものに出会えませんでした。今年やっと雄花に出会えました。あとは雌花と実に出会わないといけませんが、いつになることかわかりませんので、とりあえず花や葉の画像を送らせていただきます。」
とあった。2年越しの写真に感激した。雌雄異株であるので、雌木を探さないと雌花の写真は撮れない。何年後になるか、楽しみに待っていよう。
よく見ると葉の鋸歯に特徴がある。プツプツと小さな突起が出ている。蔓性の木で、6-7月に花を付け、10月には黒く熟す。花は萼と花弁が分かりづらい。蔓の太くなったところは少しコルク質である。
学名はSchisandra repandaで、モクレン科マツブサ属の落葉蔓性の木である。日本全土に分布する。repandaというのは、葉の縁が波打っていることをさす。別名をウシブドウという。
6月の雄花
マツブサの冬芽
マツブサの葉
マツブサの青い実(2009.8)
マツブサの全体