京都植物園の桜林の前に、ナツグミと秋グミが並べて植えてある。4月中旬に訪れたときには、ナツグミが咲きかけでアキグミはまだ蕾も見えない状態であったが、4月末には早くもアキグミの花が開き始めていた。
ナツ・アキの違いは、花期ではなくて、実の熟す時期を指している。アキグミが10-11月に赤く熟すのに対して、ナツグミは6月にはもう赤い。
葉には白い鱗片が密生し、顕微鏡などで見ると大層面白い。斑点や鱗片が葉や花にあるのがグミ類の特徴で、花もラッパ型で先端が急に平開する特徴的な形である。赤いグミの実の酸っぱさと共に、忘れられない木である。
学名はElaeagnus umbellataで、グミ科グミ属である。umbellataは散形花序(inflorescence)の意味で、一点から沢山の花が放射状に出る様を言う。