京大農学部の建物入口に「マルメロ」と書かれた木が植わっている。迂闊にも、その木の写真をそのままupしていたら、これはカリンではないかとメールを頂いた。確かにその通りで、マルメロの葉は全縁、カリンのそれは鋸歯ではっきり区別が出来、upしていたものの葉には鋸歯があった。
それ以来、マルメロを捜したが、付近の植物園でも見つからず、遂に梅本さんにSOSを出すこととなった。先日、ようやくその画像が届いた。確かに全縁の葉を持つマルメロである。カリンとの区別は、鋸歯以外に綿毛でも可能で、梅本さんのメールには次のように書いてあった。「マルメロは、カリンと異なり、花も葉も全体的に綿毛で覆われているので、区別する時のポイントになります。」
中央アジアの原産で、江戸時代にヨーロッパから移入された。秋に黄色に熟す果実は良い香りがし、ジャムや果実酒に用いられる。
学名はCydonia oblongaで、バラ科マルメロ属である。
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札幌の西村さんからマルメロの花を送っていただいた。本州中部では4月の花であるが、北海道では5-6月に咲くようである。かなり大きな木のようで沢山の花が付いている。葉に綿毛がある様子がよく解る。(2005.6.12)
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西村さんが、6月に花を写したマルメロの木に大きな実がなっているのを写真に撮って、以下のメールと共に送って下さった。実を見ているとカリンと区別がつかないが、葉を見ると全縁なのでマルメロと解る。(2005.10.30)
「先々週に厚沢部町を通過したときに、そこの公園の斜面でマルメロの花の写真を撮ったことを思い出し(梶本さんのHPに載せて頂いた花です)、実が成っている頃だということに気が付いて立ち寄ってみました。2本の木のうち、1本に見事に成っていました。写真を送ります。
マルメロの実は大野町の農家に頼んでおいたものが3日ほど前に届きました。在来種と改良種であるスミルナという2種類です。在来種は香りが強く焼酎に漬けることにします。スミルナは香りは弱いのですが、実をジャムなどに加工することができます。カミサンが早速薄切りにして砂糖を加えて煮立てて、あっという間にジャムに仕立ててしまいました。なかなかの風味です。酸味が適度に強く味を引き立てます。大野町の特産品というのもうなずけます。」
花期もいよいよ終わりで、やや小さめの花(梅本さん撮影)
花弁が散って子房が膨らみ始めている
2005年6月、札幌のマルメロ(西村さん撮影)
2005年10月、同上の木のマルメロの実(西村さん撮影)