ユーカリはオーストラリア東南部の原産で、日本ではコアラと共に有名になった。現在では日本でも、西日本を中心として各地の公園で見られる。驚くほど早く育って30m以上にもなる。パルプとしても使えるので、世界各地で植林が盛んである。
1986年にノーベル賞を貰った台湾生まれの化学者、Y.T. Lee先生を賞の前年にカリフォルニア大学そばのお宅に訪ねた際、昔は自宅から大学が見えていたのに、ユーカリノキがどんどん大きくなって、今では全く見えなくなってしまったと嘆いておられたのを思い出す。
独特の細く尖った葉、斑の白い樹皮から、遠目にも直ぐにそれと解る。花はフトモモ科に特有の、無数の雄蘂が放射状に拡がった形をしている。花の後堅い実が出来る。
学名はEucalyptus globulusで、フトモモ科ユーカリノキ属で、多くの種類がある。
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待望のユーカリノキの花を、クレタ島で間近に見ることが出来た。クノッソス宮殿の見学の後、バスを待っていたら、蜜蜂が唸っているので上を見上げてそれと気付いた。4000年近く前の文明と向き合った感動と、ユーカリの花を見た嬉しさで、この日はなかなか寝付けなかった。(2006.6.2)
クレタ島でユーカリの花に出会いました。ピンクの蕾と、雄しべの散った後も見えます。よく見ると蜜蜂が来ています。(2006.6.2)
ユーカリの実。2003年9月、瀬戸田のシトラスパークで。
ようやく撮れた、高い梢のユーカリの花(2005.4.3、都市緑化植物園)
ギリシャのユーカリノキの幹
ユーカリの葉と幹。2003年5月、豊中の都市緑化植物園で
東京都大島公園の大きなユーカリノキ(2004.3.17、澁川さん)